今回はバスケットボールのバイオレーションについて解説していきます。
「バスケットボールを始めたけどルールがわからない」
「ルールを知ってBリーグ、NBAをもっと楽しみたい」
そんなバスケットボール初心者の方は是非この記事を読んでください。
バスケットボールのルール:バイオレーション編
バイオレーションとは
バスケットボールの違反には「ファウル」と「バイオレーション」があります。バイオレーションは、試合中に起こる体の接触やスポーツマンらしからぬ言動、態度以外の違反のことを言います。ファウルは個人、チームに対し一定の制限が設けられていますが(5ファウルによる退場、チームファウルによるフリースロー)、バイオレーションにその制限はありません。
バイオレーションをした際はゲームクロックが止まり、相手チームのスローインにより試合が再開されます。
バイオレーションには次の3つがあります
- ボールに関すること
- エリアに関すること
- 時間に関すること
それでは1つずつ詳しく見ていきます。
ボールに関すること
ボールに関することは下記の項目があります。
- イリーガルドリブル
- トラベリング
- バックコートバイオレーション
- ゴールテンディング
- インターフェア
- ヘルドボール
イリーガルドリブル
イリーガルドリブルの代表的なものは「ダブルドリブル」です。
これは体育の授業で習い知っている人も多いと思います。
「ダブルドリブル」は1度ドリブルをやめてボールを保持した後、再度ドリブルを再開する反則です。また、両手でドリブルをしてしまう行為も「ダブルドリブル」になります(最初のドリブルの時のみOKで、パワードリブルと言います)。
それ以外にも、ドリブル時に手のひらを上に向け、ボールを一瞬保持するような行為も「パーミング」とうい反則になります。
トラベリング
これもバスケットボールの代表格ルールです。知っている人も多いと思いますが、3歩以上歩くと反則になります。
状況としては、動作中と止まっている時の2つに分かれます。
動作中のプレー
動作中の主なプレーはドリブルシュートです。
ドリブルを終えボールを保持し、着地した最初の足が1歩目、次の足が2歩目となり同時にジャンプします。
シュートはジャンプをして3歩目となる着地の前に打てば有効です。シュートを打てず着地するとトラベリングになります。
ちなみにこのルール2017年に改定が行われました。その際追加されたのが「0ステップ」です。
0ステップとは
0ステップとは、動作中に床に足がついた状態でボールを保持した場合、従来は「1歩目とカウントするところを0歩目とするルールです。
従来のルールで説明すると3歩目が可能になったと言えると思います。
これはあくまでも動作中の中で適用されるもので、空中でボールを保持した場合、両足が地面についている状態で保持した場合は適用されないので注意してください。
この方がわかりやすく説明してくれています。
止まっている時のプレー
止まっている時も基本的には3歩歩いたらトラベリングになります。
止まっている時のプレーではピボットの説明が欠かせません。
ピボットとは
ピボットとは、ボールを止まっている状態で保持している時に、軸足(1歩目の足)でない足(2歩目の足)を自由に動かし、ディフェンスを交わす動作のことです。
ピボットをする際の軸足を「ピボットフット」、自由に動かしてよい足を「フリーフット」と言います。
ピボットフットは片足ずつ着地した際は、最初に床についた足になります。両足同時に着地した際は、着地後最初に動かした足がフリーフット、逆の足がピボットフットになります。
つまり止まっている際に起きるトラベリングは、ピボットフットが動くまたは床から離れた時に置きます。ピボットからドリブルをつく際は、ピボットフットが床から離れる前に、ドリブルをついていないといけないので注意してください。
バックコートバイオレーション
これを説明する前に、用語の説明をします。
画像の右に攻めている場合、センターライン右側をフロントコート、左側をバックコートと呼びます(相手からすると逆)。バックコートバイオレーションとは、一度攻める側がフロントコートにボールを運んだ際、バックコートにボールが戻ってしまうと反則になります。
ただし例外もあります。
1度フロントコートに運んだボールを相手が触り(カットなど)、バックコートに戻ってしまった場合。また、第2Q、3Q、4Qの始まりにセンターラインの延長線上から試合がスタートする場合です。
ゴールテンディング
リングの高さより上に放たれたシュートが、最高到達点より下に落ちてきたときに、ボールに触ってはいけません。ディフェンス側が触った場合は、そのボールがリングに入らなくても得点が認められ、オフェンス側が触った場合は、リングにボールが入っても得点は認められず相手ボールになります。これはボードにボールが当たった後に触れても同じです。
リングの高さより上でも上昇中のボールを触るのは大丈夫です。これはNBAのレブロンジェームスとかが得意とするブロックです。
インターフェア
ゴールテンディングと間違いやすいですが、インターフェアはリング上にボールがあるときに、リング、ネット、バックボードに触り、シュートが入るのを邪魔してはいけない反則です。
ディフェンス側が行った際は、ボールがリングに入る、入らないにかかわらず得点となり、オフェンス側が行った際は、得点は認められず、相手ボールになります。
ヘルドボール
ヘルドボールは両チームのプレーヤーがボールをつかみ、一定時間どちらのチームの保有にもならない場合に適用されます。つまり、ボールを奪い合っても、どちらも奪いきれない状態(こう着状態)の時です。
この時は、バスケットボールの基礎知識編でも説明した、オルタネイティングポディションアローの向いているチームのスローインからスタートします。
エリアに関すること
エリアに関するバイオレーションはアウトオブバウンズです。
アウトオブバウンズとは
アウトオブバウンズとは、ボールまたはボールを持ったプレーヤーが、ラインの外に出ることを言います。アウトオブバウンズの際は、相手ボールからのスタートになります。
プレーヤーはボールを持ったまま、サイドラインやエンドラインのラインを踏んではいけません。ラインを完全に跨ぐだけでなく、ライン上に足がかかるのもだめです。
また、ボールはコートの外についた時点でアウトオブバウンズになります。つまりボールがコート内でバウンドし、ラインを超え空中にある間はまだライブになります。よって、プレーヤーがコートの中からジャンプをし、空中でコート内に返せばボールはライブ状態を維持し、プレーは継続されます。ここはサッカーとは違うところです。
時間に関すること
時間に関することは下記の項目があります。
- 3秒ルール
- 8秒ルール
- 5秒ルール
- 24秒ルール
3秒ルール
3秒ルールは図の青く塗られた制限エリア内に、オフェンスが3秒以上とどまってはいけないというルールです。片足だけかかっていても3秒ルールが適用されるため、ボールがもらえない時などは完全に制限エリアからでないといけません。またこのルールは、シュートをするためにドリブルをしている時や、シュートが放たれた時などは適用されません。
5秒ルール
ボールを保持しているプレーヤーが、5秒以上ボールを保持しいてる(ドリブル、パス、シュートをしない)とバイオレーションになり相手ボールになります。ただし、以下の場合に限ります。
- 攻撃中にディフェンスが1m以内でボールを奪いに来ている時。
- スローインで審判からスローインするプレーヤーにボールが渡った時。
- フリースローでシューターに審判からボールが渡った時。
注意点として、攻撃中でも1m以上ディフェンスが離れていれば、何秒持っていてもバイオレーションになりません。
8秒ルール
攻撃側はバックコートからフロントコートへ、8秒以内にボールを運ばないとバイオレーションになります。フロントコートへ入った判断は、ボールとプレーヤの両足が入った時になります。ボールだけやプレーヤーの片足、両足だけが入っても満たしたことにはなりません。
また、バックコートで相手のカットなどによりアウトオブバンドした場合は、8秒のカウントは継続されます。
24秒ルール
攻撃側はボールを保持してから24秒以内にシュートを打たなければなりません。
注意点は下記の通りになります。
- ブザーが鳴る前に手からボールが離れている必要がある
- ブザー後シュートが入れば得点は認められる
- 外れた場合シュートがリングに当たれば試合継続
- シュートがリングに当たらなければ相手ボールからスタート
- ディフェンス側のファールがあった際は、14秒以上残っていればその秒数から継続、14秒未満(10秒や5秒など)の時は、14秒に戻してスローインからスタートになる
- オフェンスリバウンドをとった際は14秒にリセットされスタート
24秒ルールはルールの改正があってから、少しわかりにくく感じると思います。
試合展開が早いバスケの中で瞬時に判断しなければならないため、経験を積んでいくしかないです。試合を見るときも、ただプレーを見るだけでなく、24秒クロックのカウントも意識しながら見るとより理解力が高まります。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はバスケットボールのバイオレーションについて説明しました。他にもファウルや基礎知識についても解説をしていますので、初心者の方は特にほかの記事も勉強し、バスケットボールについて理解力を深め、よりバスケットボールを好きになってください。
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